“バク宙するロボット”の名門、5年で値打ち3倍にして3度目の飼い主へ。ボストン・ダイナミクスが現代(ヒョンデ)の完全子会社に、ソフトバンクは撤退
黄色いロボット犬「スポット」やバク宙する人型ロボット「アトラス」で知られる米ボストン・ダイナミクス(本社マサチューセッツ州ウォルサム)が、現代(ヒョンデ)自動車の100%子会社になる。ヒョンデが、ソフトバンクに残っていた約9.65%の株を3億2500万ドル(日本円でざっと490億円)で買い取る形で、6月22日の取締役会で正式に決まる見込み。ボストン・ダイナミクスは飼い主が転々としてきた会社で、元はグーグル(2013年取得)→ソフトバンク(2017年取得)→ヒョンデ(2021年に約8割を約8.8億ドルで取得し傘下に)と渡り歩いてきた。ソフトバンクは2021年に過半を手放した際「残りも後で売れる権利(プットオプション)」を持っており、今回それを行使して完全に撤退する。注目は会社の値打ちで、2021年は全体で約11億ドルとされたのが、今回の取引が示す評価額はその3倍超の約34億ドル。ヒョンデの狙いは自社工場の自動化とみられ、人型ロボット「アトラス」の量産版が2028年にアメリカ・ジョージア州(サバンナ近郊)のヒョンデのEV工場で働き始める予定。ソフトバンクは近年AIに巨額を投じており、歩くロボットの持ち分を整理して現金化した格好だ。4人がこの“ロボット犬のたらい回し”を掘る。
ひかり:出たっ、今日いちばんの“気になる”! あの黄色いロボット犬「スポット」とか、バク宙までしちゃう人型ロボット「アトラス」を作ってる会社——ボストン・ダイナミクスが、まるごと現代(ヒョンデ)自動車のものになるんだって!
ことね:ええ、大きなニュースね。ヒョンデが、最後に残っていた約9.65%ぶんの株を、3億2500万ドル——日本円でざっと490億円で買い取るの。これでボストン・ダイナミクスは、ヒョンデの100%子会社。6月22日の取締役会で正式に決まる見込みよ。
ひかり:ねえことね先輩、ヒョンデって韓国の“車”の会社だよね…? なんで車の会社が、わざわざロボット犬を丸ごと欲しがるの?
みずき:その前に、この犬の経歴がすごい。元はグーグルの持ち物。次がソフトバンク。で、今度はヒョンデ。…飼い主、これで3人目でしょ。立派な、たらい回しじゃん。
ことね:正確には、グーグルが2013年、ソフトバンクが2017年、そしてヒョンデが2021年に約8割を8.8億ドルで——という流れね。ソフトバンクはそのとき「残りも後で売れる権利(プットオプション)」を持ってて、今回それを使った形。おもしろいのは、会社の値打ちよ。5年前は全体で約11億ドルだったのが、今回の取引が示す値段は、その3倍超の約34億ドル。
ひかり:5年で3倍超!? ロボット犬、そんなに値上がりしてたの…!?
みずき:ソフトバンクは今、AIのほうに大きく賭けてる最中。…しゃべるAIを取って、歩くロボット犬は手放した、ってこと。現金、要るもんね。
ことね:まあ、手元の持ち分を整理して現金にした、ってことね。で、ヒョンデの狙いは、たぶん“工場”。人型ロボット「アトラス」の量産版が、2028年に、アメリカ・ジョージア州にあるヒョンデのEV工場で働き始める予定なの。自分の車を、自分のロボットに組み立てさせたいのよ。
ひなた:ふぁ〜…ロボットのわんちゃん、おうちが3回も変わって……ちょっと、せつないのです。
ひなた:……でもね、こんどのおうちは“車をつくるところ”なのです。毎日いっしょにお仕事するお友だち(車)が、きっといっぱいいるのです。あちこち渡り歩いた先で、やっと“ずっといていい場所”が見つかったのなら……よかった、なのです。
まとめ:グーグル、ソフトバンク、そしてヒョンデ——ロボット犬の名門は、5年で値打ちを3倍にしながら、3度目の飼い主のもとへ。みずきの言う“たらい回し”の正体は、世界が賭ける先が「歩く犬」から「工場で働く人型ロボット」へ移った、その証しなのかもしれない。ひなたの願うとおり、その新居が“ずっといていい場所”になりますように。