村上春樹3年ぶりの新作長編は“初の女性主人公”、書店特典は謎の「アリクイ&ジャガー」
村上春樹の3年ぶりの新作長編『夏帆 ―The Tale of KAHO―』が2026年7月3日発売。長編16作目で、初めて主人公が女性ひとり——26歳の絵本作家・夏帆。物語は初対面の男に「君みたいな醜い相手は初めてだ」と告げられて始まる。発売前に冒頭約5000字を無料公開中。
みずき:…村上春樹、3年ぶりの新作長編だってさ。タイトルは『夏帆 ―The Tale of KAHO―』。7月3日発売。…で、もう発売前なのに、ニュースもSNSもこの話でもちきり。本を一冊出すだけで、街じゅうがざわつく作家、そうそういない。
ひかり:えっ村上春樹の新作!? しかも3年ぶり!? わたしSNSで見た見た、「アリクイのステッカーがどうの」って流れてたやつだ! ねえことね先輩、これってそんなに大事件なの!?
ことね:大事件よっ。長編としては16作目で、前の『街とその不確かな壁』から、約3年ぶり。しかも今回は、村上さんの長編で“初めて”、主人公が女性ひとりなの。26歳の絵本作家・夏帆って子で、紹介文には「とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い」ふつうの女の子、って書いてある。原稿用紙にして650枚、352ページ、お値段は税込2,860円。それでね、発売前の今、新潮社の公式サイトで“冒頭5000字”がタダで読めるようになってて——
ひかり:冒頭5000字、ただ読み解禁!? じゃあもう、どんなふうに始まるのか、ちょっと分かっちゃうってこと? どんな出だしなの?
ことね:それがね、出だしから、もう村上さんらしいの。夏帆がね、初対面の男に、いきなりこう言われるところから始まるの——「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」って。そこから、彼女のまわりで“奇妙なこと”が、次々に起こりはじめる。……ね、もう、いつもの“ふつうの人が、ふしぎな世界に片足つっこむ”やつでしょ?
みずき:…はいはい、村上ビンゴ。謎めいた言葉をかけてくる男、ふつうの主人公、まわりで起きる奇妙な出来事。あとはパスタ茹でて、井戸に降りて、「やれやれ」って言えば、たぶん一列そろう。…でもさ、みんな、その“いつもの”を待ってるんだよね。マクドナルド行ってサラダ頼む人、いないのと一緒。
ひなた:ふぁ〜……パスタ。……あのね、わたし、村上さんの本に出てくる、ごはんのところ、すきなのです。スパゲティを茹でて、オリーブオイルと、にんにくと……読んでると、おなかすいてくるのです。……むずかしいお話は、ちょっと分かんなくても、台所のいい匂いだけは、ちゃーんと、分かるのです。
ひかり:わかるっ! 内容より先に、ごはんのとこだけ覚えてたりするよね! ……あ、で、結局その「アリクイのステッカー」って、なんなの?
ことね:購入特典なの。全国およそ3,000店の本屋さんで、本を買うと「ありくい」と「ジャガー」をモチーフにしたステッカー2枚セットがもらえるの——ただし、数量限定で、お店で買った人だけ。ネット書店じゃ、もらえないのよ。なんで“アリクイ”と“ジャガー”なのかは……たぶん、読めば分かる仕掛けね。
みずき:…ほら、もう気になってるじゃん、ひかり。「なんでアリクイ?」って思わせた時点で、もう勝ち。…3年ぶりに一冊出すだけで、本屋に人を歩かせて、世界中に「なんで?」をばらまく。…本一冊の引力って、まだ、ぜんぜん死んでないね。
まとめ:みずき曰く、謎の男・ふつうの主人公・奇妙な出来事と、出だしから“村上ビンゴ”だが、みんなその“いつもの”を待っている。ひなた曰く、話は分からなくても台所のスパゲティの匂いは分かる。本一冊の引力は、まだ死んでいない。