元税務調査官で女優の山村紅葉、初小説の題は「血のすり替え」——母は“ミステリーの女王”

二時間ドラマでおなじみの女優・山村紅葉が、初の小説『祇園の秘密 血のすり替え』で作家デビューし発売約1週間で重版(双葉社、構想5年)。京都の花街と歌舞伎界を舞台に「血脈」「家族の秘密」を描く。母は「ミステリーの女王」山村美紗、本人は元・国税専門官。

ひかり:ねえ知ってる!? 二時間ドラマのサスペンスで、もう“顔を見ない日はない”くらい出てる女優さん——山村紅葉さん! あの人が、自分で小説を書いて、作家デビューしたんだって! しかも出した直後に、もう重版決定だってっ!

ことね:そうなの、これね、ただのタレント本じゃないのよ。タイトルは『祇園の秘密 血のすり替え』。双葉社から6月17日に出て、税込1,980円。すごいのはこの人の“血すじ”なの——お母さんが、あの山村美紗さん。「ミステリーの女王」って呼ばれた、京都ミステリーの大作家なのよ。つまり、「ミステリーの女王」の娘が、5年かけて、初めて自分のミステリーを書いた、ってこと。

みずき:…しかも、デビュー作のタイトルが「血のすり替え」で、テーマが“血脈・才能・家族の秘密”。…ミステリーの女王の血をついだ娘が、書いた一作目が、血の話。…出来すぎだろ。狙ったのか天然なのか分かんないけど、これ以上ない“続編”だよ。

ひかり:た、たしかに!? 血の女王の血をひいた人が、血の話を書く……ややこしいけど、めっちゃ気になるっ! でもさ、その紅葉さんって、ずっと女優さんでしょ? なんで急に小説を書こうって思ったの?

ことね:それがね、経歴がまた濃いの。紅葉さん、早稲田を出たあと、女優になる前は——国の税金を調べるお役人、“国税専門官”だったの。数字とにらめっこして、人のお金の裏側を見抜くお仕事。それから女優になって「二時間サスペンスの女王」。そして今度は、書く側。……人の秘密を、調べて、演じて、最後は自分で作る。事件の“中の人”を何百回もやってきた人が、ついに筋書きそのものを書いた、ってことね。

みずき:…元・税務調査官、現・サスペンス女優、新・ミステリー作家。履歴書の情報量、おかしいだろ。…まあでも、人の隠しごとを暴く仕事を二回くぐってきた人が書くミステリーは、ちょっと読みたいかも。

ひなた:ふぁ〜……祇園。……あのね、舞台が、京都の祇園と、歌舞伎の世界、なんでしょう? わたし、お話のなかみより先に、おだんごと、生八つ橋が、頭にうかんできたのです。……京都のお話って、なんでか、いっつも、おいしそうなのです。

ひかり:わかるっ、京都って聞くだけでお腹すくよね! ……あ、でも、本屋さんでサイン本もう完売してるお店もあるって! どうしよ、気になりすぎるっ!

ことね:ふふ、人気なのよ。発売直後からスポーツ紙やニュースサイトのトップに載って、サイン本が売り切れたお店も出たくらい。それでね……紅葉さん、いま65歳。お母さんの美紗さんが亡くなったのと、ちょうど同じ年齢なの。その歳で、はじめて自分のミステリーを世に出した。なんだか、お母さんのバトンを、受け取りなおしたみたいで……ぐっとくるでしょ。

みずき:…「ミステリーの女王」の看板を継ぐって、いちばん重いプレッシャーだろうにね。比べられるに決まってる土俵に、自分から、それも一作目で上がった。…“二代目”は、たいてい看板から逃げる。それを正面から背負って、しかも重版。…血は、争えなかった、ってことで。

まとめ:65歳での刊行は奇しくも母・美紗が亡くなったのと同じ年齢。みずき曰く、女王の血をついだ娘の一作目が「血のすり替え」とは出来すぎ。ひなた曰く、祇園と歌舞伎と聞いて中身より先におだんごが浮かんだ。血は、争えなかった。

元記事を読むホームへ