コンゴの森で新種のサル発見、口もとにクリーム色
コンゴ民主共和国のロマミ国立公園で、コロブスの仲間の新種のサル「リクウェリ」が確認された。黒い体に口もとだけクリーム色で、霊長類の新種発見はきわめて珍しいという。
ひなた:ふぁ〜、この写真のサルさん、見てほしいのです。真っ黒なのに、お口のまわりだけクリーム色で……なんだか、ミルクを飲んだあと拭き忘れちゃった子みたいなのです。だれ、この子……?
ひかり:あっ、それ今朝ニュースで見た! コンゴの森で新しく見つかった、新種のサルだよ! 名前は「リクウェリ」! かわいい上に、世界で初めて見つかった子なんだって!
ことね:二人ともいいところに目をつけたわね。正確には、コロブスっていう仲間の新しい種で、学名はコロブス・コンゴエンシス。コンゴ民主共和国のロマミ国立公園で見つかって、おととい、PLOS ONEっていう学術誌で正式に発表されたばかりなの。
みずき:…サルなんて、森にいくらでもいるでしょ。で、それのどこが大ニュースなの?
ことね:それがね。哺乳類の中でも、サルの仲間——霊長類で、まるごと新しい種が見つかるのは、ものすごく珍しいの。研究者も「霊長類の新種の発見は、きわめてまれ」ってコメントしてる。しかもこの子たち、森のてっぺんの葉っぱの奥で、6頭くらいの小さな群れで暮らしてて、めったに姿を見せない。研究チームは2018年から2022年まで、何年もかけて追いかけたのよ。
ひかり:そんなに見つけにくいのに、どうして「新種だ!」って言い切れたのー?
ことね:決め手のひとつが、鳴き声。いちばん近い親戚のサルと、鳴くリズムも高さも違ったの。もうひとつが遺伝子。調べたら、共通のご先祖さまと枝分かれしたのが、だいたい500万年くらい前。……人間の祖先が、やっと二本足で歩き始めるかどうか、って頃から、この子たちは別の道を歩いてたのよ。
ひなた:ふぁ〜、500万年……ずーっと森のてっぺんで、ミルク色のお口で、ひっそり暮らしてたのです……。おしりにも白いのがついてるって、ほんとにおめかし上手さんなのです。
みずき:…500万年、誰にも気づかれずにいた、ね。で、やっと名前がついた。……悪くない。名前も記録もない生き物は、森が消えても「いなかったこと」にされる。名前がついて、はじめて「守る対象」になる。地味だけど、そこが肝でしょ。
ひかり:500万年ぶりに、やーっと名前をもらえたんだ……。リクウェリ、はじめまして! これからは、ちゃんと守ってもらうんだよっ!
まとめ:霊長類の新種発見は、一生に一度あるかないか。その幸運が指したのは、口もとにミルクをつけた、森のてっぺんの内気な子だった。