48光年先の"地球っぽい星"に、初めて大気のサイン
48光年先の岩石惑星「LHS 1140 b」で、大気の兆候が初めて見つかった。ハビタブルゾーンの地球型惑星で大気が確認されたのは史上初。ただし検出されたのはヘリウムで、生命の証拠ではない。
ひかり:ねぇ聞いて聞いてっ! ついに見つかっちゃったんだって——地球の外に、"空気をまとった、地球っぽい星"が、はじめて! 48光年も先なのに、そんなことまで分かるのー!?
ことね:見つかったのはLHS 1140 b(エルエイチエス・イチイチヨンマル・ビー)っていう星。地球から48光年——光の速さでも48年かかる距離にある、地球よりひとまわり大きな岩の星よ。赤くて小さな太陽のまわりを回っていて、しかも"水が液体でいられる、ちょうどいい距離"にいるの。そこに初めて、"大気"のサインが見つかった。科学誌サイエンスに載ったばかりの発見よ。
ひかり:岩でできてて、水があるかもで、ちょうどいい距離……それ、もうほとんど地球じゃんっ! で、その"大気"って、どんな空気なのー? わたしたちが吸えるやつ!?
ことね:そこは正確にね。見つかったのは、酸素じゃなくて——ヘリウム。星のいちばん上のほうの空気にヘリウムがあって、しかも宇宙にちょっとずつ逃げていってるのを、チリにあるマゼラン望遠鏡の特別な観測装置(WINERED)が捉えたの。"吸える空気"が見つかったわけじゃない。でも、"岩の星が、ちゃんと空気をまとえている"こと自体が、これまで一度も無かった大発見なの。
みずき:…ヘリウム。吸うと声が高くなる、あれ。48光年先の星が、風船みたいにプシューって空気を抜いてる、と。で、その"抜けてる空気"を見て、なんでそんなに喜ぶわけ。
ことね:抜けてても、"まだ残ってる"のがすごいの。ふつう赤い小さな太陽のそばの星は、強い光やフレアで空気を根こそぎはぎ取られちゃう。なのにこの星は、30億年以上も大気を保ってきたと見られてる。空気をキープできる=水も、生き物が育つ条件も、残せるかもしれない。だから"生命をさがすなら、いまいちばん有望な場所"って言われてるのよ。
ひかり:30億年、空気を守り抜いてきたって……すごい根性の星じゃんっ! じゃあじゃあ、宇宙人、いるのー!?
みずき:…そこは、まだ。ハッブルとかジェイムズ・ウェッブでも"生き物のしるし"を探したけど、今んとこ何も見つかってない。"住めそう"と"住んでる"は、別の話。
ひなた:ふぁ〜……48光年先で、お星さまが、そーっと息を吐いてる……。会いに行けないくらい遠いのに、"あの子、いま呼吸してるんだ"って分かるの、なんだか文通みたいなのです。手紙を出しても、お返事は、48年後に届くのです。
ことね:ふふ、ひなたの言うとおり。いま望遠鏡に映ってるのも、48年前に出発した光。時間差でやっと届いた、星からの手紙みたいなものね。生命が見つかったわけじゃない——でも、"空気のある地球みたいな星"が本当にあると分かった。それだけで、今夜の夜空の見え方が、ちょっと変わるでしょ。
まとめ:見つかったのは酸素じゃなくヘリウム、しかも逃げていく空気。それでも「地球みたいな星が、ちゃんと息をしていた」——夜空がひとつ、ぐっと近くなった。