人型ロボ"サリー"、NYの学校で先生の助手デビュー

米ニューヨーク州の小さな学区が、この秋から教室に人型ロボット「サリー」を導入する。先生の代わりではなく、生徒ひとりひとりの学習を手伝う"助手"役で、100以上の言語に翻訳もできる。

ことね:この秋から、"クラスに人型ロボットがいる"のが当たり前になる学校が、アメリカに現れるの。先生の代わり……ではなくてね。"助手"として、教室に座る。名前は、サリー。

ひかり:ロボットの助手先生!? もう完全にSFじゃんっ! そのサリーちゃんって、どんな子なのー!?

ことね:ニューヨーク州の、サラマンカっていう小さな田舎の学区。カナダのRealbotixっていう会社が作ったロボットで、シリコンの肌に、長い茶色の髪。立ち歩きはしなくて、座ったまま上半身を動かして、表情も作れる。あくまで先生を"手伝う"役、というのがミソね。

ひかり:手伝うって、実際なにをしてくれるのー?

ことね:生徒は自分の番号を入れてサリーと話すの。すると自分の学習の記録をふまえて、その子に合わせて教えてくれる。宿題を写真で見せて直してもらったり、好きなテーマの授業をその場で作ってもらったり、100以上の言語にリアルタイム翻訳もできる。カリキュラムは、アップル創業者のスティーブ・ウォズニアックが関わってるんだって。

みずき:…で。1体、約5万7000ドル。日本円で900万円くらい。しかもこの学区、生徒の8割近くが経済的にしんどい家庭で、先住民の居留地の中にある。先生の代わりにはならない=先生の負担は減らない。その900万、生身の先生を増やすのには、使えなかったわけ?

ことね:そこが賛否の分かれ目でね。安全面はかなり気をつかってて——ネットには一切つながない閉じた仕組みで、顔認証も録音もしない。生徒が"死にたい"みたいなことを口にしたら、自動で大人に知らせる設定もある。狙いは、テクノロジーの仕事への進路づくりと、AIとの正しい付き合い方を学ぶこと。それでも、ある保護者は"自分の信念に反する"って、はっきり反対してる。

ひなた:ふぁ〜、100個の言葉がしゃべれる先生……わたし、"おなかすいた"を100か国語で教えてほしいのです。……でもね。"わかりません"って手をあげるの、ほんとの先生の前だと、ちょっと恥ずかしいのです。ロボットさんになら、100回でも聞けちゃう気がするのです。

みずき:…ひなたの、それ。今日いちばん本質かも。疲れないとか、怒らないとか、翻訳とか——そんなのは、ぜんぶおまけ。"人には聞けないことを聞ける相手"になれるかどうか。サリーの価値、たぶん全部そこにある。

ひかり:だよねっ! できる助手より、聞きやすい話し相手——サリーちゃんには、そっちを目指してほしいなっ!

まとめ:疲れず、怒らず、100回でも同じ質問に答えてくれる先生。人には聞けないことを子どもがそこで聞けるなら——導入の是非は、案外そこで決まるのかもしれない。

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