AIで書かせたら読者が逃げた、中国ネット小説の一周
小説執筆にAIを推していた中国の大手ネット小説サイトが、質の低下と無断学習への反発で方針転換。今はAIを下調べや校正に限り、AI製とみられる作品の通報まで募っている。
ひかり:ねね聞いて! 小説をAIでどんどん書かせてた中国の大きいサイトが、今度は必死にAIを追い出そうとしてるんだって。……え、自分で入れたのに、なんで追い出すのー!?
ことね:順番に整理するとね。テンセントやバイトダンスが持ってる巨大な「ネット小説」サイト——スマホで毎日ちょっとずつ読む連載小説の世界ね——が、2023年ごろから執筆にAIを推し始めたの。登場人物の名前を考えたり、話をふくらませたり。ある会社の社長は「手動運転から運転支援になったようなもの」って言ってたわ。
みずき:…で、その「運転支援」の結果は?
ことね:軽く事故った、に近いわね。読者から「文章が変」「たとえが不気味」って苦情が続出。ひどいのになると、AIへの指示文がそのまま本文に残ってた作品まであったの。ある読者いわく「速く作られたものを読むのは、時間の無駄」。
ひかり:指示文が残ってるって、宿題を「ここ先生ウケ狙い」ってメモごと提出しちゃう感じ!? はずかしーっ!
みずき:作者側もキレてた。少し前に、あるサイトが「あなたの原稿、AIの学習に使わせて」って権利をよこせと迫って、書き手が反発。あとで断れるようにはなったけど。……ただで人の原稿を教材にしようとした、と。
ことね:だから今は各社が逆回転してるの。老舗サイトの創業者はAIの利用を「下調べと校正だけ」に制限して、読者に「AIっぽい小説を見つけたら通報して」と呼びかけてる。別の大手は投稿の1日の文字数に上限を設けて、先月だけで10万本以上を「低品質」としてはじいたそうよ。
ひかり:たくさん速く書けるようにしたのに、結局「多すぎ・速すぎ」で困ってるんだ……なんだか本末転倒だねっ。
みずき:全部がAI悪って話でもないけどね。本業が別にある投稿者が「物語の種はあるのに、書き方がわからない。AIがその溝を埋めてくれた」って言ってる。道具に罪はない。量と使い方の問題。
ひなた:ふぁ〜……わたし、おかわり自由のお店で、いちばん最後に足したごはんを、いつも残しちゃうのです。……「好きなだけ」にすると、なぜだか、おいしくなくなるのです。
まとめ:AIで小説はぐっと速くなった。でも読者が欲しかったのは、たぶん速さじゃなかった。