サル専用の空中歩道、15カ月で1万5千回の横断

ブラジル・アマゾンの町アルタフロレスタで、道路の上に架けたロープの橋8本を、木の上で暮らすサルたちが15カ月でのべ約1万5千回わたった。その間、この区間でひかれて死んだ樹上性の動物はゼロだった。

ひかり:クイズだよっ! 森を突っ切る道路に"あるもの"を架けたら、15カ月で1万5千回も使われました。……使ったのは、いったい誰でしょーかっ!

みずき:…その言い方だと、人じゃないでしょ。

ことね:正解はサルね。ブラジル・アマゾンのアルタフロレスタという町の話よ。道路の上に、ロープと網でできた"空中の橋"を8本架けたの。15カ月ぶんのカメラの記録で、のべ約1万5千回の横断が確認されて——その間、この区間でひかれて死んだ樹上の動物はゼロ。

ひかり:ゼロっ!? ……あ、でも待って。サルって、そんな都合よく渡ってくれるものなの? 「はい、ここ通ってね」って言葉が通じるわけじゃないよね!?

ことね:そこがこの話のいいところでね。すぐには使わないの。フサオマキザルは、橋ができてから最初の1回を渡るまでに7カ月かかってる。手がけた研究者も"これは長期の取り組みで、結果がいつもすぐ出るわけじゃない"って言っているわ。

みずき:…7カ月、毎日その橋を見上げながら素通りしてたわけだ。渡った日はカメラの前でちょっとドヤ顔してたと思う。

ことね:橋の形にも工夫があるのよ。サルって、種類ごとに移動のしかたが違うの。尻尾で枝をつかんで進む子、クモザルみたいに腕でぶら下がって振り子で進む子、ロープの上をふつうに歩く子。ぜんぶに対応できるよう、何層か重ねた作りにしてあるんですって。いま8本で、8月にはさらに8本増えるそうよ。

ひかり:どの歩き方でも渡れる歩道橋! 親切すぎるよっ!

ことね:しかも渡ってるのはサルだけじゃなくて、オポッサムやナマケモノの記録もあるの。……この設計、今年ブラジルの国の道路当局が「高速道路ではこれを推奨」と、お手本の形に指定したそうよ。

ひなた:ふぁ〜…ナマケモノさんが渡るのって、どれくらいかかるのでしょう。……お昼に出発して、晩ごはんまでに向こう岸へ着けたら、それはもう大成功なのです。

まとめ:ロープを架けただけで、ひかれる事故はゼロ。ただしフサオマキザルは、最初の一歩まで7カ月悩んだ。

元記事を読むホームへ