Androidの穴を塞ぐ案、便利アプリも道連れに

Androidの開発者向け接続機能ADBに、無線経由で本人確認を突破される脆弱性が見つかった。対策案は接続先をWi-Fi回線のみに絞るもので、通れば同じ端末内でADBを使う「Shizuku」系アプリが軒並み止まる、と開発者が警鐘を鳴らしている。

ことね:「鍵の閉め忘れが見つかった窓があります。なので、窓ごとコンクリートで埋めます」……いま、そういう話がAndroidで持ち上がっているのよ。

ひかり:えっ、埋めちゃうのっ!? 鍵のほうを直すんじゃなくて!? ……ていうか、ことね先輩、スマホの"窓"って何のことなの!?

ことね:ADB——Android Debug Bridgeね。開発者がパソコンからスマホの中身をいじるための通用口。アプリを試しに入れたり、動きを調べたりするのに使うの。設定のずっと奥にある「開発者向けオプション」を自分でオンにしないと、そもそも開かない扉なのよ。

みずき:…で、その通用口に穴が開いてたわけ。

ことね:そう。無線でつなぐタイプのADBに、本人確認をまるごとすり抜けられる欠陥が見つかったの。近くにいる人が、確認なしで中に入れてしまう——これは間違いなく塞ぐべき本物の穴。……問題は、塞ぎ方のほうね。案として出てるのが「ADBがつながる先をWi-Fiの回線だけに限る」というもの。

ひかり:んん? Wi-Fiだけならよくない? ……あ、待って。それだと何がダメなの?

ことね:"自分のスマホの中から、自分のスマホにつなぐ"のができなくなるの。パソコンを使わず、端末ひとつで完結させるやり方ね。そこに乗っかってるのがShizukuっていう仕組み。中身を根こそぎ改造する"root化"の荒業をしなくても、アプリにちょっとだけ強い権限を渡せる受け渡し役なの。最初から入ってて消せないアプリを消す道具とか、通話を録音する道具とか、山ほどぶら下がってるのよ。

みずき:…つまり、泥棒が来た窓を埋めたら、そこからしか出入りしてなかった住人が閉め出された、と。

ことね:この記事を書いたのも、体の不自由な人向けの道具を作ってる開発者さんでね。主張はこう——外からADBを使うには、持ち主が設定の奥をオンにして、無線デバッグもオンにして、と何段階も自分で開けないと始まらない。だから全面的に封じるんじゃなくて、"切りたい人が自分で切れるスイッチ"にしてほしい、って。

ひなた:ふぁ〜…おうちの勝手口みたいなのですね。あぶないから塞ぎましょう、って言われても……そこからしか入れない猫が、ちゃんといるのです。

まとめ:穴は塞がなきゃいけない。ただ、窓ごと埋めると、そこからしか通れなかった人がいちばん先に困る。

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