民家の屋根を貫いた隕石、中身は"宇宙の塩水"漬け

2024年にニュージャージーの民家の屋根を突き破った900グラム超の隕石を調べたところ、濃い塩水で変質した跡と、アミノ酸を含む有機物が見つかった。落下が観測された例としては2つめの珍しい種類だという。

みずき:…家の屋根に石が落ちてきた。ふつうなら、ただの災難。なのにその石、いま博物館に収まるらしいけど。

ひかり:えっ屋根っ!? だれのおうちにっ!? ていうか博物館ってどういうことっ!

ことね:2024年7月16日の昼、ニューヨークの空を火球が横切って、自由の女神の南あたりでソニックブームが鳴ったの。その直後、ニュージャージー州ヒルズボロの民家の屋根を突き破って、900グラムを超える石が落ちてきた。それを調べた論文が先日出て——中身がとんでもなかったのよ。

ひかり:とんでもないって、なにが入ってたの?

ことね:塩よ。正確には、濃い塩水で変質した跡ね。この石はCM1/2炭素質コンドライトという、太陽系ができたころの材料をそのまま残した種類で、落ちる瞬間が観測された例はこれが2つめ。しかも元の小惑星の"表面近く"のかけらが残っていて、そこで塩水が煮詰まった痕跡が見つかったの。この手の天体では知られていなかった過程よ。

ひなた:ふぁ〜…宇宙のお漬物なのです。

みずき:…言い方。で、塩水がそんなに大事なわけ?

ことね:大事なの。濃い塩水は、生命に必要な分子ができやすい場所として知られているのよ。実際この石、重さの1.8%が炭素で、アミノ酸を含む有機物がたっぷり入っていた。つまり「生命のもとになる材料が宇宙で仕込まれて、隕石で地球まで届いた」という筋書きを、後押しする証拠なの。

ひかり:ええっ、じゃあわたしたちのご先祖さまの材料が、その家の屋根を突き破ってきたってことっ!?

みずき:…屋根の修理代、だれが持ったんだろうね。かけらはニューヨークの博物館行きらしいけど。

まとめ:屋根を突き破ってきたのは、ただの石ころではなく、宇宙で塩漬けにされた生命の材料だった。

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