白黒ドット絵でアプリが作れる、80年代Macの子孫
無料ソフト「Decker」が話題。白と黒だけの画面でゲームやZINEを作れて、書き出すとHTML1枚になり相手のブラウザでそのまま開く。itch.ioには310本以上が並んでいる。
ひなた:ふぁ〜…ことね先輩、画面が白と黒のつぶつぶだけになってるのです。……こわれちゃったのですか?
ことね:こわれてないわよ。わざとこの色数なの。「Decker」っていって、自分で小さなソフトを作れる道具ね。絵を描く感覚で画面を組み立てて、ボタンや文章を置いていくの。
ひかり:えっ何それっ! お絵かきの延長でアプリが作れちゃうのっ? プログラム書かなくてもっ?
ことね:そこがこの道具の血筋なのよ。1987年にAppleが配っていた「HyperCard」っていうソフトがあってね。カードを1枚ずつ作って、めくる順番をつなげていくだけで、誰でも作品が作れた。あのゲームの『Myst』も、もとはHyperCardで組まれているの。Deckerはその流れを継いでる。
みずき:…で、いまさら白黒2色に戻る意味は? この前の「アプリがどんどん壊れていく」話とは、逆を向いてるけど。
ことね:作ったものが「HTMLファイル1枚」で書き出せるの。相手にインストールも会員登録もさせずに、ブラウザでぽんと開ける。広告も、こっそり行動を記録する仕組みも入っていない。無料で、中身も公開されてる。中の言語はLilといって、これがまた実装が——
みずき:…ことね先輩、そこから先は誰も追いつけない。
ひかり:でもさっ、絵は白と黒の2色だけなんでしょっ? そんな不便な道具で、ほんとに作る人いるのっ?
みずき:…それが、公開サイトに310本以上あるらしいけど。ホットドッグを飾るだけのゲームとか。
ひなた:ふぁ〜…白と黒だけって、のり弁みたいで落ち着くのです。おかずが全部のってると、どれから食べるか迷っちゃうのですよ。
まとめ:できることを減らしたら、310本できた。2色しかないのは不便というより、たぶん締め切りに近い。