AI投稿を通報するボタン、公式名が「スロップっぽい」

LinkedInが、投稿の「…」メニューに「AIスロップっぽい」という通報ボタンを追加した。押すとその投稿は自分のフィードから消え、書いた本人にも分析画面でそっと伝わる。同社は自前の文章"盛り"ツールも取り下げた。

ことね:「この投稿に興味がない」「不適切な内容を報告する」——ここまでは、どのSNSにもあるでしょう。……その並びの下に、昨日からもうひとつ増えたの。「AIスロップっぽい」。

ひかり:えっ何それっ! 公式のボタンの名前がそれなのっ!? ……ていうか、スロップってどういう意味なのー?

ひなた:ふぁ〜、それなら知ってるのです。スロップは、ぶたさんや牛さんに出す水っぽいごはんのことなのですよ。台所の残りものを、バケツでざばーっと。……おいしいかどうかは、あんまり気にされていないやつなのです。

ことね:ええ、そこから来ているのよ。中身より量、という文章のことね。場所はLinkedIn——世界最大級の、仕事用のSNS。経歴を名刺代わりに置いて、仕事にまつわる投稿をする場所ね。各投稿の右上、「…」のメニューを開くと、昨日からその文言が並んでいるの。押すと「教えてくれてありがとう。フィードの改善に役立ちます」と出て、その投稿は自分の画面から消える。……そして、書いた本人にも、自分の分析画面でそっと知らされるのよ。

みずき:…つまり仕事用のSNSで、「あなたの熱い投稿、スロップっぽいと言われました」って通知が届くわけね。名刺代わりの場所で、いちばん食らいたくないやつでしょ、それ。

ひかり:うわー、それはへこむよー……。でもさ、そんなボタンを作るくらい、AIで書いた投稿って多いのっ?

ことね:判定会社のPangramが今月はじめに出した調査だと、LinkedInの長い投稿の4割超、短めのものでも3割ほどが、まるごとAI製と見られたそう。調べた投稿のうちLinkedInは3分の1しか占めていないのに、AI製と判定されたぶんの62%がここだったの。会社の製品責任者も「AIスロップは我々全員の最優先課題」と言っていて、自動で書き込まれるコメントのほうも毎日数十万件の単位で止めているのですって。……ちなみに、その"盛る"ための機能、この会社が自分で配っていたものなのよ。投稿欄に付いていた文章の手直しツールね。それは今回いっしょに取り下げて、言い回しはいじらず誤字だけ直す校正機能に置き換えたわ。

みずき:…蛇口を閉めてから、バケツを配りはじめたわけね。順番は合ってる。……でも見分けはつくの? 人がAI製かどうか当てる精度、ほぼコイン投げって話でしょ。機械のほうも、英語が母語じゃない人の文章を「AIっぽい」って誤りやすいって言われてるし。

ひなた:ふぁ〜……でも、スロップって「手間をかけなかったごはん」のことなのです。……押されたほうも、たぶん心当たりはあると思うのですよ。

まとめ:"盛る"ボタンを配っていた会社が、盛られた投稿を通報するボタンを配った。名前は「スロップっぽい」。

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