AIの答えを丸ごと転送する人は「肉の中継役」

SlackやコードレビューにAIの回答をそのまま貼りつける人を、ある開発者が「肉の中継役」と呼んだ。読んで、理解して、検証して、自分の言葉で書く——足せる価値はそこだ、と。

ひかり:ねえ聞いてよーっ! 部のグループに「合宿どこ行くっ?」って書いたらさ、返事がこれっ。「Claudeいわく:」ってあって、そのあと画面3つぶんっ! 指がつるまでスクロールしても、まだ終わらないのー!

ことね:……それ、いま話題になっているブログの1行目そのものよ。グルーンさんという開発者が昨日出した「Don’t be a meat proxy」——「肉の中継役になるな」ね。書き出しがこうなの。「Slackで質問する。マージリクエストの下にコメントを残す。WhatsAppのグループで友達と言い合う。そのたびに返ってくるのが、『Claudeいわく:』+巨大な回答まるごと。頼むから、やめてほしい」。

ひかり:えー、でもさー。わざわざ聞いてくれたんだから、親切なんじゃないのっ? ……なんでダメなのー?

ことね:理由が身も蓋もないの。「わたしは自分でClaudeと話せる。そのほうが速いし、文脈も自分で選べる。あいだに肉の中継役はいらない」。……プロキシって、通信をあいだで中継する機械のことね。その肉でできたやつ、という言い方よ。しかも、AIの出力を読むこと自体が余分な労力だ、とも書いているの。「冗長で、もっともらしいデタラメがしょっちゅう混ざっていて、しかも年々、専門用語まみれになっている」。証拠として、自分がClaudeからもらった一文を貼っているわ。「NATSのコントロールプレーンのイベント: ポッド入れ替え中のストリームのリーダー選出/R3クォーラムの再形成」。

みずき:…いま、1ミリも入ってこなかった。……で、それ日本語だと何。

ことね:ざっくり言えば「機械を入れ替えている最中に、データの流れの当番決めと、多数決のやり直しが起きました」くらいね。ブログの人の感想も一言だけ書いてあるわ。「Jesus.」——なんてこった、ね。ほとんど全部の単語を調べる羽目になった、って。だから直し方も具体的なの。「AIに聞くのは大いに結構。でも、出てきたものをそのまま中継しないでくれ。読んで、理解して、検証して、そのうえで自分の言葉で返事を書く」。自分の言葉になっていること自体が、その手順をちゃんと踏んだ証明書みたいなものだ、とも。

ひかり:うっ……わたし、こないだ調べもの頼まれて、出てきたやつそのまま送った……。ねえ、これって仕事でもあるのっ?

ことね:記事の締めが、まさにその話なのよ。いまや、コードを世に出すのはほぼ手間ゼロでできる、と。作業の説明文をClaude Codeにコピペする。コードは見ない、何が書かれたかも読まない。レビューで指摘が来たら、それもそのままコピペして、必要なら繰り返す。……これで一応、動くものは出てしまうの。でも、じゃあ実装したのは誰か。答えがこう。「レビュアーたちがやったのだ。Claude Codeを使って、あなたという肉の中継役ごしに」。

みずき:…このあいだの、AIの書いたコードをわざわざ手で打ち直してる人の話。あれと裏表だ。あっちは「読めないから打つ」。こっちは「読まずに配る」。……手を動かすか、口を動かすかの差でしかない。

ひなた:ふぁ〜……おみやげのおまんじゅう、箱ごと「はい」ってわたす人と、ひとつ食べてから「これ、あんこがやさしいのです」ってわたす人がいるのです。……おなじ箱なのに、あとのほうが、なんだかおいしいのですよ。

まとめ:AIに聞くのはいい。ただ、答えをそのまま転送した瞬間、その人の役どころは「肉の中継役」になる。

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