ポケットティッシュ大の小説が若者に大ヒット
A7判・ポケットティッシュ大の小説がヒット中。火付け役はポプラ社『口に関するアンケート』で、紀伊國屋新宿本店だけで実売2700冊。判型自体をミステリの仕掛けに使う作品も出てきた。
ひかり:ねえねえ、本屋さんで見つけたんだけど、ポケットティッシュくらいの大きさの小説があるんだって! それで普通に読めるのっ?
ことね:気づいた? それ、ポプラ社の『口に関するアンケート』が火付け役の、A7判——ポケットティッシュとだいたい同じ大きさ——のミステリ・ホラー小説なの。紀伊國屋書店新宿本店だけで実売2700冊なのよ。
みずき:…ことね先輩、それ紛らわしいだけじゃなくて、狙ってやってるやつ?
ことね:もちろん。60〜96ページの薄さだから、がっつり長編じゃないんだけど、値段は605円で、シュリンク包装だから中身をパラ見できない。それが逆に「なにこれ?」って手に取らせる仕掛けになってるの。
ひなた:ふぁ〜……ことね先輩、あの厚さで、ちゃんと1冊のお話になってるのです……?
ことね:なるのよ。実業之日本社の新作『本を読むのが超速い人の頭の中ってどうなってんの殺人事件』みたいに、判型そのものをトリックの構造に組み込んでる作品も出てきてるの。
みずき:…つまり、中身より先に、見た目とサイズで釣ってるってこと? それ、ミステリとしてズルくない、ことね先輩。
ことね:ズルじゃなくて発明よ。学校とかで「なにこれ」って話題になりやすいのも狙いの一つなんだから。
みずき:…なるほど。SNSより先に、カバンの中身がバズる時代ってわけ。
ひなた:ふぁ〜……ひなたも、いつもポケットに入れておくのです……お腹すいたら、表紙だけでも眺めるのです……
まとめ:小さいから“つい持ち帰りたくなる”が、今のミステリの新しい入口。中身の前に、まず形が仕掛けになっている。