『風ノ旅ビト』の会社、余ったお金で他社を支援
thatgamecompanyがパブリッシャー部門「thatgamepublisher」を設立。『Sky』の成功で余った資金を元手に、ソロ開発からAA級規模まで、お金と宣伝までまとめて引き受ける。
ひかり:はいクイズー! 自分の作ったゲームが世界で大当たりして、お金がめちゃくちゃ余っちゃいました。さあ、どうするっ?
ひなた:ふぁ〜……ぜんぶ、たい焼きにするのです。部室が、たい焼きでいっぱいになるのです。
みずき:…半年で潰れるね。ふつうは人を雇う。あとオフィスを広くする。
ことね:それがね、どちらでもない答えを出した会社が本当に出てきたのよ。thatgamecompany——『風ノ旅ビト』や『Sky 星を紡ぐ子どもたち』を作ったところ。今日、パブリッシャー部門「thatgamepublisher」を立ち上げると発表したの。
ひかり:ぱぶりっしゃー……ごめんことね先輩、それって何する人なのー?
ことね:ゲームを作る人の隣で、お金を出して、売るところまで面倒を見る側ね。つまり自分たちが作るのをやめるのではなく、よその開発者に出資して世に出す側にも回る、ということ。元手は『Sky』よ。累計3億ダウンロードを超えて、他社に投資できるほど資金に余裕が出たの。共同設立者のJenova Chenさんの言い方が正直でね。インディーはたいていカツカツで作る、当たると急にお金があふれる、でも、いきなり何千人の会社にはなりたくない、と。
みずき:…お金だけ出すファンドなら他にもあるでしょ。で、そこと何が違うの。
ことね:2つあるわ。ひとつは範囲。お金を渡して終わりではなく、制作の進行も、宣伝も、遊ぶ人のコミュニティ作りも、発売の日までまとめて引き受けるの。もうひとつは金額ね。インディー向けの出資は100万ドル以下が普通のところ、ここはAA級——ひとりで作る規模と、何百人がかりの超大作の、ちょうど中間ね——そのくらい大きなものにも出すそうよ。しかも率いているSJ Xueさんは、選ぶ基準について、ラベルもジャンルも規模も形式も関係ない、意味のある感情の領域に手を伸ばしているかどうかだ、と言い切っているの。もう2本ほど契約が済んでいて、タイトルはまだ伏せられているわ。
ひかり:えっ、売れそうかどうかじゃないんだっ!? 「感情」で選びますって真顔で言うの、なんかかっこいいよー!
ひなた:ふぁ〜……『Sky』って、知らない人と手をつなぐと、いっしょに飛べるゲームなのです。……こんどは、会社どうしで手をつなぐのですね。
まとめ:大当たりしたお金の行き先が、たい焼きでも社員千人でもなく、まだ名前も出ていないよそのゲームだった。