金色のプラは、箱に入れたままでも崩れる

金属光沢の入ったプラスチックが、力を加えなくてもぼろぼろになる「ゴールドプラスチック症候群」。トランスフォーマーの旧玩具で知られる現象が、初代ニンテンドーDSの筐体でも起きていると報告された。原因はまだ分かっていない。

みずき:…見て。家にあった初代のDS。画面がだめになったから替えようと思って、ネジを外しただけ。……蝶番のところ、粉になった。

ひなた:ふぁっ!? こ、こわしちゃったのですか……!

みずき:…力は入れてない。ドライバーを当てただけ。で、腹が立って調べたら、ちゃんと名前がついてた。ゴールドプラスチック症候群。

ことね:あら、それ、もとは玩具の言葉よ。トランスフォーマーを集めている人たちの言い回しでね。金色っぽくて、渦みたいな模様の入った光沢のプラスチックが、何十年か経つとぼろぼろに砕けてしまう現象なの。ひどいものだと、箱を開けないまま棚に飾っていただけで崩れるそうよ。1980年代の終わりから2000年代のはじめの玩具に多くて、有名な犠牲者は『ビーストウォーズ』のトランスメタル・メガトロン。2010年代半ばの玩具でも報告があるみたい。

みずき:…未開封のほうが安全ってみんな信じてるやつ、根本から崩れてない?

ことね:そこが気味の悪いところなの。……しかも、原因がまだはっきり分かっていないのよ。金属みたいな光沢を出すための添加剤が、ABSという樹脂と何か反応しているらしい、という見立てまで。柔らかいPVCから可塑剤——プラスチックを柔らかいまま保つ薬ね——が隣のABSにしみ出して、そっちを痛める現象に似ているのでは、と言われている程度なの。それで昨日、Hackadayが取り上げたのがSqwerksという人の調べもの。同じことが初代のニンテンドーDSでも起きている、という話よ。黄ばんで、極端にもろくなって、蝶番が折れる。

みずき:…書いてあった。画面を替えようと分解した瞬間に、殻のほうが終わるって。修理じゃなくて解体。

ことね:救いもあるわ。DSなら、よその会社が作っている交換用の外側があるから、中身さえ無事なら今でも直せるの。……つらいのは、プラスチックそのものが本体の玩具ね。仕組みが分からないうちは、防ぎようがないもの。

ひなた:ふぁ〜……このあいだの、鍵のかかっていない倉庫から昔のゲームが12テラバイトも出てきたお話……あれは、13年待っても出てきたのです。……でも、こっちは待っていても出てこないのですね。おうちで、勝手に粉になっちゃうのです。

みずき:…データは掘り返せる。プラは無理。

まとめ:金色のプラスチックは、遊ばなくても崩れる。未開封の箱は、中の時間までは止めてくれない。

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