トマトを3か月食べたら、脳の結合が下がった
バルセロナ大学の試験で、40〜55歳の42人が毎日トマトペースト35gを3か月とったところ、集中力のテスト成績が上がった。一部14人の脳スキャンでは結合がむしろ下がり、著者は処理が効率化したためとみている。
ひなた:ふぁ〜……ことね先輩。ひなた、今日から毎日ケチャップを食べることにしたのです。あたまが良くなるらしいのです。
ことね:待って。……ケチャップではないの。惜しいのだけれど、違うわ。
ひかり:えっ、うそっ、トマトで頭がよくなるんですかっ!? わたしミートソース大好きなんですけどっ!
ことね:スペインのバルセロナ大学が出した試験ね。40〜55歳の健康な人47人が参加して、最後まで残った42人ぶんを解析しているわ。やり方は、毎日トマトペーストをおよそ35g——リコピンにして38mgぶんね——3か月とる。そのあと1か月あけて、こんどはトマトやトマト製品を控えた食事を3か月。同じ人が両方の期間をやって比べる、クロスオーバーという設計よ。Antioxidantsという学術誌に載っているの。
みずき:…で、「頭がよくなる」って何を測ったの。
ことね:d2-Rというテストがあるの。よく似た記号がびっしり並んだ紙から、条件に合うものだけを拾っていく——ひたすら注意力を使う課題ね。トマトの期間のほうが、集中力の点で7.8点、処理の速さで8.5点よかったわ。顔と名前を結びつける記憶のテストも、わずかに上向き。……面白いのはここからで、14人ぶん脳を撮ったら、右の前頭頭頂ネットワークと聴覚ネットワークのつながりが「下がって」いたの。
ひかり:えっ下がってるんですかっ!? それ、悪くなってるほうじゃないんですかーっ!?
ことね:著者たちはむしろ良い兆候として読んでいるわ。同じ仕事を、少ない連絡でこなせるようになった——つまり効率が上がった、という解釈ね。前頭頭頂のつながりが低い人ほど反応が速い、という先行研究に沿っている、と書いてあるの。聴覚のほうは「余計な音に邪魔されにくくなった」ではないか、と。
みずき:…42人。脳を撮ったのは14人。しかも全員、自分がいまトマトの期間かどうか知ってる。ペースト35gをこっそり食べさせるのは無理だからね。……そこは論文も限界として書いてる。期待の効果が乗りうる、集まったのが高学歴の人に偏った、って。
ひなた:ふぁ〜……35gって、大さじ2杯ぶんなのです。……それなら、ひなたが夕ごはんに使う量より、ずっと少ないのです。もっと入れたら、もっと賢くなるのでしょうか。
まとめ:トマトを3か月で、集中力は7.8点ぶん。世界を変える数字ではないけれど、夕飯を変えるには足りる。